のんちゃん 主夫になるぅ
洗濯は今までも時々やっていたのんちゃんでした。でも、最近、家にいることが多いのと、仕事がなかなか決まらないので鬱鬱としていたのも事実です。
そんな中でもきこちゃんは、ちゃんと仕事に出かけて、ふらふらになりながら帰ってきて、それから夕飯の支度をするんです。
そして、きこちゃんの頑張りは、もう限界に近づいてきていました。
そんな中のんちゃんは主夫宣言をしたのです。
きこちゃんに帰ってきてから自由な時間を与えたい。
これがのんちゃんの願いでした。
そして、それからお昼と夕飯の支度をせっせとしているんです。それから茶碗洗いも。翌朝には、いつも茶碗は洗ってあります。
でも、のんちゃんは料理がよくわからないのです。
あの、適当、っていうのがダメだんです。
そういえば、あっちゃんもそんな事を言ってました。
のんちゃんとあっちゃんは似てます。
きちんとしてしまうんです。でもきちんとできないと、それは何もできないと同じと思ってしまうというところも似ているんです。
でも、のんちゃんは、なんとかインターネットでレシピを確認しながら、頑張っています。
きこちゃんが休みでお家にいる日は、今度はのんちゃんのお休みになることがあります。きこちゃんも、料理を作りたい時があるみたいで、その時は、のんちゃんは、安心して任せるんです。
世の中には、台所は男には任せられない、触らせないという夫婦もいると聞きますけれど、ここにはそんな考えはないようです。
のんちゃんは味が薄過ぎたり、肉を焼き過ぎたりしてますが、そこは、あっちゃんやまぁちゃんが、大丈夫、食べられるよ、って言ってフォローしてくれたり、こういうの入れるといいよね、って言ってくれたり、五十肩でつらい時には、ちょっとだけだけれど手伝ってくれたりするようになりました。
のんちゃんは、今、きこちゃんが疲れて帰ってきたときに、夕飯の後で、ゆっくりコーヒーを飲みながらパソコンをやっているのを見て安心しています。
同時に、あっちゃんやまぁちゃんの優しさを改めて知ることで幸せだと思っているんです。